のみこむ夢
夜の街は光もぼやけて
耳に流れるものが心地よくなって
なんだか眠いのに寂しくて会いたくなって
酔ったふりして電話するの
その方が都合がいいから
君も私も
終電なんてない時間に君の家あがりこんで
とぼけさせて、甘えさせて
夜にのまれてふくんだアルコールで
もう酔ってしまった私を抱きしめて
キスして触れ合うの
きっと忘れてしまう
一日の夢
部屋はただ静かで
耳に流れるのは君の声だけで
それが気持ちよくて
もどかしくて近づきたくて
ただ切なくなってキスをする
ただ分かり切っていることはあるから
私も君も
きっと君も酔っているのよ
少し熱くなっている頬は
夜にのみこまれたせい。
夜がのみこむ私と君を
真っ暗で見えない私を抱きしめて
キスして触れ合って
忘れたらいい、都合の良い
幸せな夢
ただ朝が嫌いで何も見たくないから
ねえ、そうなんでしょう
ねえ、それでもいいの
忘れてしまえばいいから
夜にのまれてふくむアルコールが
心なしか二人を熱くして
体が触れて伝わりあうけど
ただの幻覚
ただの夢
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