拾った音楽




ある日一枚の紙を拾った。

そこには可愛らしい形で書かれた英語だった

よく見たら聞いたことのある洋画のタイトルで

きっと後に書き連ねているのは曲なのだろう

どうせ落とし主なんて見つかりそうにないから

こっそりポケットに忍ばせ

帰った時に曲名を検索した。

普段俺が聞くようなアップテンポな曲ではない

しっとりしたアコースティックギターやピアノの音が流されていく

時々サックスやトランペットの入ったジャズだったり

吐息を漏らすような歌声で歌う曲だったり、

新しいものを見つけた気がした

何か心の中が開いた気がした

珍しく、目覚ましもセットしないで目が覚めた

休日の朝の気分になった

好きなパンとコーヒーの匂いで意識まで目を覚ます。

想像しただけで頬が緩んだ。

どうでもいい朝なのに気持ちが良さそうな俺がいて

朝から今聞く音楽を流す可愛い形の字を書く彼女がいて、

それだけで愛が満たされる気がした






僕のノンフィクション

日々の出来事をつらつら。 自分の心を言葉にしたり。 夢にのんびりながら進むために

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